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ロボットと人間の心を描いたSFロボット漫画「PLUTO」

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概要

手塚治虫の傑作「鉄腕アトム」の中の
地上最大のロボットが原作
 
手塚治虫作品のアニメ制作を行っている
手塚プロダクションの協力を得て
浦沢直樹によって現代風に蘇った
渾身の作品「PLUTO」
 
一時期は電車内の広告にも張り出されて
結構な話題になりました

PLUTO (1) (ビッグコミックス)

 

ストーリー

人工知能を持ち人間と同じような生活をする人間に限りなく近いロボットが世界的に普及した世界
 
過去に多くのロボットが戦争に使われ
ロボットを憎む人間が多くいる中
世界最新鋭の人工知能を持つロボットであり
自然を愛し森を保護してきた1機のロボット、モンブランが何者かに殺害される
 
その事件の調査を進めるのは
モンブランと同じく世界最新鋭の人工知能を搭載するロボットの捜査官ゲジヒト
 
捜査の一環で関わりを持ったアトムを巻き込み事件の真相に近づく
 
次々と殺害される世界最新鋭の人工知能を持つロボットたち
ロボットは人間を殺せないようプログラムされているはずなのに
殺人を疑われるロボット
感情を理解できないロボットに無理やり埋め込まれる憎しみ
 
ロボットが人間に近づきすぎた世界で
起こる憎しみの連鎖を止めることはできるのか
 
YAWARA!、MASTERキートン、20世紀少年など
数々のヒット作で知られる浦沢直樹が
漫画界の巨匠、手塚治虫に迫る
 

感想

途中まではロボット捜査官ゲジヒトを中心に
ロボットと人間の関係性が描かれます
 
ゲジヒトが真相に迫るにつれてゲジヒト自身にも危険が及び
最後にはアトムがゲジヒトの意思を受け継ぐ形になります
 
特別文字が多い作品というわけでもないのにとても中身の濃い作品でした
 
随所に現れる感情の持たないはずのロボットが
感情を理解したかのような描写は浦沢直樹の真骨頂と言えます
 
浦沢直樹と言えば実写映画化された20世紀少年が一番有名かもしれません
 
20世紀少年はSFサスペンスとして知られ
本作「PLUTO」でもその力を存分に発揮されています
 
さらには、浦沢直樹は漫画家になって初期の頃
短編集「N・A・S・A」の中で
民間宇宙飛行士の話や
戦争で使われたロボットと仲良くなった少年の話など
 
SF、科学、ロボットといった
本作と似通った主題を描いていた
実績十分の漫画家さんなのです
 
手塚治虫作品を現代風に蘇らせた手腕は素晴らしいです
 
最初の方は
話がいろんなところへ飛ぶことが多く
いまいち理解が追い付かなかったところも多々ありましたが
 
終わってみたら締め方がとてもよく
全8巻でありながらとても内容が濃かったです
 
広げられた話が最後の方で一つにまとまっていく感じはとてもSFらしいです
 
完全燃焼というより、あえて今後の「PLUTO」の世界について読者にイメージを膨らませるような終わり方はSFらしさがあってよいですね
 

情報

全8巻(完結済)
2003年から2009年にビッグコミックオリジナルで連載されたSFロボット漫画
手塚治虫の「鉄腕アトム」の中にある地上最大のロボットが原作
SF、ロボット、鉄腕アトム、ロボットの感情、世界規模の事件、サスペンス