本当のエースを目指す気弱な投手とリードに絶対の自信を持つ強気な捕手を中心に動き出す青春野球漫画「おおきく振りかぶって」感想

コントロールと配球でどこまでいけるか

地力では及ばない相手に研究と心理戦で迫る野球漫画「おおきく振りかぶって」

気弱な投手三橋くんを盛り立てて団結する西浦高校野球部は果たしてどこまで上り詰めることができるのか

中学時代、祖父の経営する三星学園でエースピッチャーだった三橋

遅い球しか投げられない三橋は周りに贔屓でエースをやっていると言われ疎まれていた

投げることが大好きな三橋は3年間エースの座を渡すことなく卒業するが、チームメイトに疎まれていたことにより自分に自信を持てず自虐的な性格になってしまった

高校では公立の西浦高校に進学した三橋は、中学時代の暗い思い出のせいで自分が遅い球しか投げられないダメな投手と思い込んでいることから高校でピッチャーをやらせてくれるわけがないと思っていた

ピッチャーやれないなら野球部に入る意味がないと思い、見るだけと自分に言い聞かせながら野球部のグラウンドに行く

そこで三橋は初めて自分のピッチングを認めてくれる捕手、阿部と出会う

「俺がお前を本当のエースにしてやる」

中々自分のピッチングに自信が持てない三橋だったが、中学時代のチームメイトが多くいる三星学園との練習試合を経て、中学時代とは決別し西浦高校野球部で頑張ることを誓う

「俺はここで…本当のエースになれるかもしれない」

硬式に変わったばかりで1年生しかいない西浦高校野球部を描く青春スポーツ漫画

遅い球しか投げられないが、ストレートが癖玉で変化球の球種が多くものすごくコントロールがいい投手である三橋とリードに絶対の自信がある捕手の阿部を中心に状況に応じた配球などの心理戦が細かく描かれているのが特徴的です

新設校が強豪校を破るという大金星をあげたかと思えば、そのまま勝ち進められるほど甘くはないという現実を突きつけられたりと、決して順風満帆では終わらない高校野球の魅力はそのままに、未熟な野球部員たちが心技体を鍛え青春を野球に費やす王道野球漫画です

1から始まった野球部が練習、試合を通じて団結していく様はとても青春らしさがあり、魅力的なキャラクターが引き立っていて良いですね

ドカベン、メジャー、第三野球部、俺はキャプテン、タッチ、H2、グラゼニ、ワンナウツなどなど野球漫画は多々ありますがこの漫画はおすすめできます

絵を見て敬遠している人もいるかもしれませんが、それはもったいないです<

是非読んでみましょう

2016年5月時点で26巻発売中(未完)

月刊アフタヌーン(講談社)にて2003年から連載されている野球漫画

アニメ化され、2007年に1期、2010年に2期が放送された

スポーツ、野球、高校野球、配球、研究、コントロール◎、速球×、友情、団結

アニメマンガ好き