華やかなプロ野球界の厳しい現実を描く「グラゼニ」

何万という人に応援されながらプレーするプロ野球選手の年俸や引退後を描いた「グラゼニ」

実際のプロ野球選手にも愛読者がおり、現実に近いと太鼓判を押すプロ野球選手の厳しい現実を描いた作品です

多くのファンに応援され、華やかな舞台でプレーする夢の職業に就くプロ野球選手たち

その多くが充分な額を稼げずに引退し、引退後は年収100万になるような人もいる

そんな厳しい格差社会を、決して一流選手とは呼べない左の中継ぎ投手である主人公、凡田夏之助がプロ野球の世界で金を稼ぐ物語

「グラウンドには銭が埋まっている」

「プロ野球の契約金は一般の社会の退職金」

など、プロ野球のお金にスポットを当てた作品

引退後の選手の就職事情、契約更新などを細かく取り上げており夢のあるプロ野球という世界をシビアに描いている

スポーツ漫画だが、主人公の凡田は特別優れた能力がある選手ではなく、年俸1800万で自分より年俸の少ない選手には強く、年俸の高い選手には弱いという特徴を持つ普通の中継ぎ投手という立場からスタートする

登板数や一軍最低保証額などの選手の年俸をリアルに表現している

プロ野球のお金に関することを描いた面白い作品です

アイディアがよいですね

今までなかった作風です

主人公が凡人っぽく描かれているのも雰囲気に合っています

お金にスポットを当てていますが、野球についてもしっかり描かれていています

ブルペンで何度も投球練習して肩を作っても中々出番がなく、今日はもう登板しないのではないかという状況で最後の最後に急きょ登板することになり、1球も投げずに牽制でアウトを取り試合を終わらせた「ブルペン80球…」「マウンド0球…」とか中々よい話があります

予告先発の制度がなかった時にたまにあった、試合開始ぎりぎりまで誰が先発するかを隠す奇襲なんてのも出てきたり、お金の話だけでなく野球とお金をバランスよく絡めていてよいですね

ただのスポーツ漫画では満足できなくなった、一風変わったスポーツ漫画が読みたいという方にはおすすめです

お金の話がメインですので小学生や中学生より大人におすすめですね

全17巻(完結済)

続編の「グラゼニ〜東京ドーム編〜」が2016年4月時点で5巻まで発売中

週刊モーニング(講談社)にて連載されている野球漫画

プロ野球、年俸、金、裏話、現実に近い漫画、実在する選手がモデルの登場人物もいる、主人公が地味

アニメマンガ好き